きものひな 「春霞に雛の客」
kimono

素材になった着物について

長い年月を経て大切に使われてきたことが分かる綺麗な羽織です。
全体敵に霞か架かった様なデザインですが、織り糸を変えながら幻想的な情景を思わせる色使いです。
長く使われていた事からも、生地が薄くなっており、ゆっくり丁寧に解く作業が必要になりましたが、その分思い入れが伝わる一品です。
京都 尊正
京十番 親王
「春霞に雛の客」
はるかすみにひなのきゃく
photo

柄の配置やデザインの構想について

この一枚を使って殿と姫を作る必要があることから、まずは羽織のデザインをしっかりと確認します。
全体的な霞のなかでも、織り糸の異なる部分によって男性らしさや女性らしさを分けて構想しました。
具体的には霞を表現する織り糸が「金」や「金茶」の部分をお姫様に優先的に、「黒」や「緑」はお殿様へ優先的にする案になりました。

しかし、そうはいっても着物の傷み具合や変色具合・織り癖の具合によって使うことが出来ない部分や、
人形の着物のパーツにするにはサイズが小さいため使えない部分があり、検討に検討を重ね部分構想をすすめています。
※画像をタップすると写真が拡大します。

全体の外観

    • 「殿」の細部詳細

    • 「姫」の細部詳細

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