きものひな [ 着物雛 ]

<きものひな>お客様の着物がお雛様になりました

思い出の着物やタンスに眠ったままの着物をリメイクし、
世界に一つだけの雛人形を作る「きものひな」のご紹介です。

このきものひなですが、今年令和3年2月にきもの系Youtuberのすなおさんにご紹介いただきました。

↓実際の動画はこちらです

その反響も大きかったことから興味をもってご連絡をくださる方が多く、取り組みの内容自体を評価していただいておりました。
そして数名の視聴者の方からご依頼をいただきまして本当にありがとうございました。

今回の記事はその中から、実際の制作事例をご紹介させていただきたく思います。
※ご注文者様には了承をいただきました。
 

雛人形のもととなった着物

今回のお客様は贅沢に、お殿様とお姫様で着物を分け、別々の雰囲気にしたいというご依頼でした。

(通常は一枚の着物を使って殿・姫を作ります。
一枚の着物から柄や色の違いで印象の違う殿姫を作る場合もあれば、共柄(ともがら)といい同じ雰囲気で一対にする場合もあります。)

送っていただいた着物は5着ほど送っていただきましたが、そのなかから以下の2着で制作することとなりました。

候補になる着物が複数あってどれにしようか迷う場合や、どれが雛人形に似合うか相談したい場合は、気になる着物は全部送っていただければ制作側からの視点からのアドバイスをさせていただきます。
もちろん、最終的にはお客様の好みでOKなのですが、そうはいっても悩みどころの一つです。ぜひお気軽にご相談ください。

お姫様用に選ばれた御着物

桜色の地に紅梅色の藤が、上前衽から下前衽に渡って白い垣根を背景に描かれています。襟や袖の一房の藤も上品な、気品ある正絹の着物です。
よく見ると一部の藤の花びらには光沢の強い糸の刺繍が入っており、さりげないアクセントが見えます。
艶感や触り心地、風合いも申し分なく状態は非常にいいです。
もちろん、実際に着衣していたことからも多少のシミや変色がある部分もありますが、これは当然のことなので問題はありません。

お殿様用に選ばれた御着物

こちらの着物はシャリ感のある大島の着物です。柄は絣(かすり)と呼ばれる点で葡萄茶色の菊模様が一面に配置されています。
お節句においては「重陽(ちょうよう)の節句」として9月9日に健康や長寿を祈り「菊」を飾ります。
人形業界においてはこの重陽の節句を、大人の方がご自身のお雛様を虫干しを兼ねて飾る「大人のひな祭り」という意味合いで推進しています。
菊は大人の美意識に響く素敵な「国花」でもありますね。

完成したはこちら雛人形

着物の柄をお雛様のどの部分に持ってくるか、
着物のデザインを引き立てる「重ね」の色はどうするか、
雛人形の帯の色・デザインはどうするか、
裏地の色はどうするか、
首元から見える中の装束の色はどうするか、
などなど、
お客様からあずかった「着物」以外の部分でも決めることはたくさんあります。
この作業では、わたしたち製作者、デザイナー、職人が頭を付き合わせて何度も検討比較して決めていきます。

さらに今回は、一部「菊」と「藤」の花を、金彩で加工しています。
「着物」から「雛人形」に美しくリメイクしています。
ただし、あくまでオプションということでお客様のご要望に応じてご案内しています。
※別途費用として15000円前後になります。

「きものひな」と一緒にお届けする思い出の形

当店ではお雛様を作って終わりではなく、その「前」と「後」の形も大事にしたいと考えています。
つまり、雛人形の前にあたる「着物」と、仕上がった「雛人形」です。

WEBアルバム

WEBアルバムは、「きものひな」をご依頼された方に必ず無料で制作しています。
お客様個別の専用URLで制作するので、「お気に入り」に登録しておけばいつでもアクセス可能です。
※このページはお客様のご要望が無い限り削除することはありません。
 また、個人が特定される情報は一切公開いたしません。

・思い出の着物の姿を残しておきたい
 →裁断してしまうとどんな着物であったかが分からなくなってしまいます。

・飾り付けの季節が終わっても、いつでも雛人形を見たい
 →雛人形の形や柄、お顔などを高画質な画像でいつでも見れるようになります。

・SNSや手紙、年賀状などで綺麗な写真を利用したいがうまく撮影できない
 →人形業界専門のカメラマンが最適な色合わせで撮影します。画像はどうぞご自由にお使いください。

このようなお声から、今年からこの試みを始めました。
実際に高画質の画像も作成することで、お喜びいただく声も多く寄せられています。

フォトブック

また、印刷物としてフォトブックも無料でお作りしています。

フォトブックにはお客様から画像をいただいて挿入することもできます。
たとえば、ご自宅に飾った画像や、着物にまつわる思い出の方の画像(お母さまやお孫様など)、その他ご希望の画像がございましたら画像をいただいて制作しております。

ご年配の方でパソコンやスマホといったデジタル機器をお使いになられない方にもお喜びいただいておりますが、
いざ作ってみると若い方でも、このフォトブックが嬉しかった!といってくださる事がわかりました。

「きものひな」の制作ブログ

まだまだ途中ですが、少しづつ「きものひな」の制作工程を紹介するブログを書いています。

作ってみたいけど不安だな。という方や、どういう仕組みでつくっているのかなという方へ少しでも参考になればと思います。

ブログ一覧はこちら

また、「きものひな」のご案内ページはこちらです。