「ひなのすすめ」でおすすめしている[自分の着物で雛人形を作る]のご案内。
四つ目となります。
ここからは、着物をほどく前に出来ることを漏れなく手順通りにする作業が続きます。
この作業からは、着物雛を制作するスタッフには一つ一つの作業に緊張がはしります。
今回は、「着物の撮影」をします。
着物の姿形は、失われてしまいます。
もちろん、それを了承したうえでの雛人形へのリメイクではありますが、思い出のこもった着物を二度と見ることができないという事はとても悲しい事です。
そのため、「ひなのすすめ」では、着物を高画質の写真に残す事で、依頼者がいつでも着物を見ることができるように画像とフォトブックを提供しています。
着物の撮影
着物の写真についてはいくつかのポイントがあります。
人物写真ではないことや、背景や構図、アングルなどの技術が必要な写真ではないため、
そういったカメラマンとしてのポイントは不要ではあります。
しかし、着物の全体図や、その着物自体の構図の見せ方、方や袖などのポイントにある柄の見せ方などを考えると、
衣桁(いこう)に飾った状態以外にも撮影箇所は無数にあり、撮影枚数も100枚以上になります。
画像の加工
画像はそのままでは使用できません。
実物の着物と画像の色を合わせるため、調整が必要になります。
また、大きな着物の柄を組み合わせて一枚の絵を作るような、複数枚の画像の組み合わせなども行います。
これらの作業も、着物を解いてしまえばやり直しがきかない大切な工程です。
画像を使った作業
画像をつかって、紙に印刷した雛人形のサンプルを作成したり、
画像を組み合わせてモニタ上で人形の構図決めをしたりすることができます。
また、着物の状態をお客様と確認する上でも便利になります。
※これは、作業内容確認書の制作例です。
作業内容をお客様と打ち合わせし、仕様や設計をまとめ確認書として残します。
この確認書をもって正式な受注となります。
以前はこのような工程は一切なく、預かった着物をすぐに解いて人形制作工程に入っていました。
工程が増えて苦労は増えましたが、その分今では、細かな事前確認にも役立ち様々な面でお客様にメリットがある作業になっています。